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2008年09月22日

パタヤビーチ(エスキース)水彩メイキング1

0809PattayaBeach500.jpg


 絵を制作するときいきなり本番を描かないで、小さな絵を本番と同じように描いてみる「試し描き」をエスキースと言います。普通は油絵の大作を制作するときに、構成を考えたり、色味を確かめたりするために制作するのだと思うのですが、水彩画でも大きな絵にする前に「エスキース」を描いてみると、とても役に立ちます。いつもエスキースを描くわけではありませんが、絵になるかどうか確信が持てないようなシーンは小さな絵を描いて確かめます。

 描いてみてわかることは、

●魅力的な絵になりそうかどうか
●描く手順
●省略するところ、しないところの確認
●色合い

など。ほかにも、構図を直した方が良いと思う場合もあります。

 今回は、タイのパタヤビーチの一コマをエスキースにしてみました。エスキースと言っても小さいだけで、描く手順は本番と変わりません。でも、精神的には気軽に描けると思います。描く密度はやや荒くてもかまわないと思います。

0809Pattaya0914.jpg


 はじめにいつも通り、写真をプリントしてトレースしました。写真をプリンターでA4の上質紙に印刷、裏側を4B の鉛筆で塗りつぶします。鉛筆で塗りつぶすとき、上質紙はトレペと違って鉛筆が転写しにくいので、かなりしつこく塗ります。タテのストロークで塗りつぶしたら、次は横のストロークで、さらに斜めのストロークという風に3〜4回、鉛筆のはらを使って塗りつぶします。
 塗りつぶしたら、水張りした水彩紙にマスキングテープで留めて、輪郭線を鉛筆でなぞって行きます。階調の境目や影もトレースしておくと便利です。トレースした線は、結構濃いめに水彩紙の上に転写されていないと、色を塗っていく途中でわからなくなってしまいます。濃いめの線でも、絵の具を塗ってしまうと輪郭線として残ることはありません。

0809Pattaya0916.jpg


 普通ならここでマスキングインクを塗ったりしますが、エスキースなので省略。使った紙(ニューブレダン)のはじっこでマスキングインクを試してみたら、紙の表面が剥がれてしまいました。この紙はマスキングインクやテープはどっちみち使えません。紙を湿らせてウェットインウェットで薄く色を着けていきます。

0809Pattaya0916-2.jpg


 波打ち際の波が泡立つところは白く残したいので、そこを境に上と下と2つに分けてウェットインウェットで色を着けました。パラソルの木漏れ日が当たって明るいところはティッシュで水分を吸い取ってから色を乗せています。

0809Pattaya0918.jpg


 ウェットインウェットが完全に乾いたら、次は中間調の色を着けていきます。

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2008年09月24日

パタヤビーチ(エスキース)水彩メイキング2

0809Pattaya0918-2.jpg

 ウェットインウェットの淡い彩色が乾いたら、中間調の色を着けます。最初に空。空はウェットインウェットで乗せてしまってもいいですが、今回は南のビーチなので少し濃いめにしたいと思って後から重ね塗りしてみました。海は水平線に近い方が色が濃く、砂浜のビーチに近づくほど浅くなるため色も薄くなっています。海はそのまま塗ると、エッジが出来て水平線がそそり立った壁のように見えてしまうので、水平線のところどころを水を含ませた筆でなぞってぼかしてあります。地面は白砂の砂浜です。イエローオーカーを塗りたくなりますが、イエローオーカーは不透明で砂浜の明るい光を描くには向かないでしょう。ボクはトランスパレントイエローとパーマネントローズを混ぜた明るいだいだい色で塗りました。木の影が落ちるところにはグリーンをちょっとにじませて、後で影を塗ったときに深みがでるようにします。

0809Pattaya0920.jpg

 セオリーとしてはパラソルやデッキチェアを先に塗るのですが、手前の椰子の木やシルエットになった葉っぱが気になります。完成図が想像しにくいというか……。そこで、前景の木やシルエットの葉っぱを先に塗ってしまいました。エスキースですから、色々試してみるのも重要です。失敗だったら本番で変えればいいですからね。

0809Pattaya0920-2.jpg

 続いて、地面の影やパラソル、デッキチェアを描いていきます。最後に波打ち際の波の影とか海のうねりの陰、地面のでこぼこの陰も少し描いて完成です。

完成画像はこちら

ふだんボクはMacで見ているのですが、ウィンドウズのモニターだとハイライトが飛んでしまうみたいなので、Mac用とウィンドウズ用と2種類アップしてみました。モニターの色温度をもし調整できたら、7000°Kにするともっと実物に近くなると思います。

0809PattayaBeach700w.jpg

 ウィンドウズ用





0809PattayaBeach700.jpg

 Mac用






サイズ:261×181mm 紙:ニューブレダン

タグ:エスキース
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2008年10月06日

パタヤビーチ 水彩メイキング1

プリントをパネルに貼り付けたところトレースし終わった

せっかく、パタヤビーチのエスキースを作ったので、本番を描くことに。もし、エスキースを作ってみて、これは無理だと思ったら本番は描かないけど、今回はいけそうなのでB3パネルに水張りしました。
 用意した水彩紙は「ストラスモア・インペリアル水彩紙」中目。以前「ゆず」の絵を描いたときに使ったことがあるけど、少し大きな絵に使うのは初めて。どんな感じか楽しみです。

 エスキースと同じく、写真をプリントしてトレース。A4ではカバーできないので、4枚に分けてプリント、つなぎ合わせて一枚にしました。大きくすると、細かいところもトレースしやすい。トレースし終わったら、どうやって描くか、ちょっと手順を考えます。エスキースを描いているので、あれこれ悩むことはないのだけど、エスキースでうまくいかなかったところをよく考えて、手順を変えた方がいいところは変えていきます。

砂の色を塗る

 エスキースでは、最初ウェットインウェットで大まかに色を着けましたが、フワッとしすぎて南の国の日差しらしくなくなるので、これはやめ。最初に地面を塗っていくことにします。海の浅いところも実は砂の色が透けて見えているので、波打ち際に近い海の部分にも地面と同じ色を塗りました。後で上から海の色を塗り重ねます。

空と海を塗る

 次に空と海。空の色は暖色系のマンガニーズブルーだけにしました。寒色系のウルトラマリンが入ると、どうしても冷たい感じがするのです。木の葉の部分もかまわず空の色で塗ってしまいます。空が乾かないうちに海の部分も続けて塗っていきます。空から海へうまくグラデーションができるように。これだと水平線がはっきりしませんが、海の部分は後でもう一度薄い色を乗せて、もう少しはっきり水平線がでるようにします。ただし、くっきりした水平線ではなく、水を含ませた筆でなぞって少しぼかして。

 海の色は、絵の具をあれこれ比べてみました。コバルトグリーンとか、ターコイズブルーとか。パタヤの海の色に一番合うのはコバルトグリーンだったのだけれど、これはマンガニーズブルーとトランスパレントイエローを混色すればほとんど同じ色になるので、単色のコバルトグリーンは使わずに混色で塗ることにしました。単色で塗るとつまらない絵になりやすいのですが、たっぷり絵の具をしぼり出しておいて、たっぷりの水で混ぜながら塗ると、適当にムラができて(絵の具を完全に混色してから描くよりも)複雑なテクスチャーになります。

 海の手前の部分、波打ち際の近くは砂の色の上に海の色を重ね、白い波は塗り残してあります。しっかり乾いたら次は、エスキースでは使わなかったマスキングインクで木の葉の細かい隙間などをマスキングします。
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2008年10月08日

パタヤビーチ 水彩メイキング2

PattayaBeach1001-1.jpg

 空と海が乾いたら、画面の上の方でシルエットになっている木の葉の隙間をマスキングインクでマスキングします。ちょっと斜めから見ると、マスキングインクを塗ったところがピカッと光るので、塗り忘れのチェックをします。大きな隙間は塗り残せばよいのでマスキングはしません。こうして、小さな隙間をマスキングしておけば、途中で絵の具が乾くことなくスピーディーに塗ることができるので、便利ですね。

PattayaBeach1002-1.jpg

 マスキングの次は、ビーチパラソルやデッキチェアの鮮やかな座面の色をつけていきました。ブルーのパラソルは細かいまだら模様になっているので、それらしく塗っています。はじめに薄い青を全体に塗って、少し乾いてきたらグリーンや濃い青をポツポツと置いていきます。白いところはティッシュペーパーの先をとがらせてチョンチョンと吸い取りました。

PattayaBeach1002-2.jpg

 デッキチェアの座面の布は結構目立つポイントです。アクセントになるので、ちょっと濃いめの鮮やかな色にします。小さな面積ですが、赤い部分には紫を滲ませて変化をつけています。画像では、まだ途中ですが。(海の色、波打ち際に近い水面が塗り重ねられているのがわかると思います。)

PattayaBeach1003-1.jpg

 海の部分はマンガニーズブルーとトランスパレントイエローの混色で重ね塗りしました。水平線はなるべくはっきりでないように、乾く前に水をつけた筆でなぞってぼかしてあります。
 また、砂浜の色もバーントシェンナとトランスパレントイエローの混色で重ね塗りしました。ちょっぴりウルトラマリンを混色して彩度を落としたところもあります。こうした、広い面積の部分は、なるべく複雑なテクスチャーになるように塗っていくといいと思います。
 左側、手前の椰子の木は木の幹に白い筋がたくさんついているので、マスキングインクでマスキングしてから色をつけました。木の幹に落ちる影も薄い色で滲ませておきます。後で濃い影を描いたときに影がとってつけたようになるのを防ぐことができます。

PattayaBeach1004-1.jpg

 椰子の木の葉っぱもほとんどシルエットになってしまいますが、ところどころ日が当たってみどりが見えるところがあるので、グリーンで色をつけておきました。後で濃い色を塗ってシルエットにするとき、塗り残せばグリーンの葉っぱがきらっと光っているところになります。
 乾いたら、このあといよいよ、絵のポイントとなる「砂浜に落ちる椰子の木の影」を描きます。
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2008年10月10日

パタヤビーチ 水彩メイキング3

PattayaBeach1009-1.jpg

 明るい色の部分が塗り終わったら、影を塗ります。太陽の光でできる影はくっきりした影のように思いますが、木の梢やビルの上の方から落ちる影は少しぼんやりした輪郭になっています。これは光の回折現象ですね。また、地面に落ちる影は、まわりから光が当たっているので意外と明るい影です。テーブルの下など、まわりの物体からの光が当たりにくい所はもう少し暗い陰になります。

 椰子の木がつくる地面の影は、そのままビーチパラソルの影、ビーチチェアやテーブルの影につながっていきます。この影は一気に塗りたいので、たっぷり絵の具をしぼり出して。使ったのはバーントシェンナ、バーントアンバー、ウルトラマリンですが、最初はたっぷり水を含ませた筆で溶かし合わせる感じにしておきます。全部とかしてたっぷり絵の具をつくっておく必要はありません。塗りながら溶かしていきます。こうすると、「もう少し青っぽい影」とか、「赤茶っぽい影」が自由につくれます。また、一色の影にならず、少しずつ違う色合いのグラデーションになって単調な画面になるのを防ぐことができます。
 
 画面上の木の葉っぱのシルエットは影よりずっと暗く見えます。ここは思いきり濃い、暗い色で塗ります。バーントアンバーとウルトラマリンの混色ですが、ウルトラマリンを多めにしてちょっと緑色っぽい暗い色にしました。左側から、右の椰子の木の葉っぱのシルエットまで、一気に塗ります。

 パラソルに落ちる影は一番薄い影です。海からの照り返しで布地が透けて見えるので、相対的に影も薄い色になります。

PattayaBeach1009-2.jpg

 ここまで塗ってみて、なんかもう一つ、南の海特有の「もあっ」とした空気が感じられないなーと言う気がしてきました。

 そこで、パラソルとそのまわりの部分を水で湿らせて、ウェットインウェットで色を滲ませました。青いパラソルには紫色、黄色いパラソルには黄色を滲ませています。少しは「もあっ」と湿度の高い感じが出たでしょうか。

 あとは、パラソルの支柱とか、細かいところを描き足したり、波打ち際の白い波に立体感をつけたりしてから、マスキングインクをはがして完成です。

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完成

0809PattayaBeach500.jpg
エスキース

 エスキースと比べて見て下さい。変更点は、エスキースよりややタテを長くして、木立の間からのぞき込んだような印象を強めようとしています。エスキースにあった右端の木とジェットスキーは省略しました。細かいところが描き込まれているように見えますが、大きさが大きくなっただけで密度は同じようなモノです。エスキースでは使わなかったマスキングインクを使っています。
本番サイズ:429×324mm エスキースサイズ:261×181mm

0810PattayaBeach01_w700.jpg 大きな画像はこちら

紙:ストラスモア・インペリアル水彩紙・中目
サイズ:429×324mm
絵の具:マンガニーズブルー、ウルトラマリンライト、バーントアンバー、
    バーントシェンナ(ホルベイン)
    パーマネントローズ、トランスパレントイエロー(W&N)

 ストラスモア・インペリアルは地が白く明るい絵にはぴったりです。ただ、アルシュやウォーターフォードに比べると乾きが速いようです。複雑なかたちの広い面積を塗ると、途中で乾きはじめてしまうので、目立たないところで区切って塗るとか、工夫が必要です。また、にじみやぼかしは「ボケあし」が短くなる傾向があります。フワッとぼかしたい絵は他の紙を使う方がいいと思います。





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